BtoBマーケティング手法一覧|目的別の選び方ガイド

BtoB マーケティング 手法

BtoBマーケティングの手法は数多く存在し、自社の課題にどれが合うのか判断に迷う担当者も多いのではないでしょうか。手法ごとに得意な領域が異なるため、目的を整理しないまま手を広げると、施策が場当たり的になり成果につながりにくくなります。

この記事では、BtoBマーケティング手法を認知・リード獲得・育成・商談化・顧客維持という目的別に整理し、動画・YouTubeマーケティングを含めた選び方を解説します。上司や社内への説明でも使える網羅性を意識してまとめているので、自社の課題フェーズに合った手法を見極めたい方は、ぜひ参考にしてください。


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この記事の監修者:代表取締役CEO 山田 翔梧

動画・YouTubeを活用した情報発信において、視聴数だけでなく、行動や成果につながる設計を重視した支援を行っています。

事業会社でのプロダクトマーケティングやデータ分析、新規事業立ち上げの経験を経て、現在は株式会社Xcuuの代表として、企業のYouTube活用や動画マーケティングを支援しています。

目次

BtoBマーケティングとは|手法を選ぶ前に押さえておきたい前提

BtoBマーケティングとは|手法を選ぶ前に押さえておきたい前提

BtoBマーケティングとは、企業が企業に対して行うマーケティング活動全般を指す言葉です。個人向け(BtoC)とは異なり、購買の意思決定に複数人が関わり、検討期間も数ヶ月から数年に及ぶケースが珍しくありません。

そのため、認知から受注までを一つの手法だけで完結させることは難しく、目的の異なる複数の手法を組み合わせて設計することが前提になります。Xcuuが支援先と接する中でも、単体の施策の効果だけを追うより、フェーズごとに手法を使い分けているクライアントの方が、着実に商談・受注へつなげている印象があります。

また、BtoBマーケティングでは担当者だけでなく決裁者への説明責任も発生しやすく、「誰が」「いつ」「何を根拠に」意思決定するかを意識した設計が求められます。手法を選ぶ前にこの前提を押さえておくと、あとの章で紹介する目的別の整理が理解しやすくなります。

次の章では、BtoBマーケティングの手法を目的別に整理して紹介します。

BtoBマーケティングの手法を目的別に整理する


BtoBマーケティングの手法を目的別に整理する

BtoBマーケティングの手法は、認知拡大・リード獲得・リード育成・商談化受注・顧客維持という5つの目的に沿って整理すると理解しやすくなります。下の表に代表的な手法をまとめました。自社の課題がどのフェーズにあるかを確認しながら、該当する項目から読み進めてみてください。

フェーズ目的代表的な手法
認知拡大見込み客との接点をつくるSEO・コンテンツマーケティング、Web広告、プレスリリース、SNS、動画・YouTube
リード獲得連絡先を獲得するホワイトペーパー、展示会、ウェビナー・セミナー
リード育成検討度合いを高めるメールマーケティング、MA(マーケティングオートメーション)
商談化・受注商談につなげ受注するインサイドセールス、SFA連携、テレアポ
顧客維持契約後の関係を維持するカスタマーサクセス、コミュニティ運営

認知拡大の手法|SEO・広告・プレスリリース等

認知拡大の手法は、まだ自社を知らない見込み客との接点をつくるための施策です。

SEO・コンテンツマーケティングは、検索エンジン経由で中長期的に流入を積み上げられる手法で、一度作ったコンテンツが資産として残りやすい特徴があります。ただし成果が出るまでに数ヶ月単位の時間がかかるため、即効性を求める局面には不向きです。Web広告は、予算に応じて露出量を調整でき、短期間で接点数を増やしたい場合に向いています。一方で配信を止めると露出も止まるため、広告費が掛け捨てになりやすい面もあります。プレスリリースは第三者の媒体を通じて情報を届けるため信頼性を得やすく、SNSは拡散力とエンゲージメントの高さが強みです。

動画・YouTubeマーケティングも認知拡大の手法の一つですが、BtoB領域では他の手法と比べて活用が進んでいない企業が多い印象があります。SEOやWeb広告と違い、企画・撮影・編集という工程が挟まる分、着手のハードルが高く見えることも一因でしょう。この手法の具体的な効果とKPIについては、次の章で詳しく解説します。

リード獲得の手法|ホワイトペーパー・展示会・ウェビナー等

リード獲得の手法は、認知した見込み客の連絡先を得て、継続的にアプローチできる状態をつくるための施策です。

ホワイトペーパーは、課題解決のノウハウを無料で提供する代わりに連絡先を獲得する手法で、比較検討段階の読者との相性が良い傾向があります。展示会は対面での名刺交換や実演ができる貴重な機会であり、その場の温度感を直接確認できる点が強みです。ウェビナー・セミナーは専門性を訴求しながら双方向のやり取りができる点が特徴で、録画を残せば動画コンテンツとしても再活用できます。DM(ダイレクトメール)も、ターゲットを絞り込んで狙い撃ちできる手法として一定の効果が期待できます。

いずれの手法も、リードの獲得数だけを追うと、確度の低い連絡先ばかり集まってしまうことがあります。獲得したリードをその後どう育成するかとセットで設計しておくことが欠かせません。

リード育成の手法|メールマーケティング・MA等

リード育成の手法は、獲得したリードの検討度合いを段階的に高めるための施策です。

メールマーケティングは、ステップメールなどで段階的に情報を届け、検討を後押しする手法です。MA(マーケティングオートメーション)は、リードの行動履歴をスコアリングし、確度の高いリードを営業に引き渡すタイミングを見極める仕組みとして使われます。リターゲティング広告も、一度接点を持ったリードに再アプローチする手段として有効です。

Xcuuの支援先では、YouTube視聴者に対するリターゲティング広告のCVRが視聴していないユーザーと比べて約2倍、CPAが半減した事例もあります。動画を視聴した「ホットユーザー」ほど、広告への反応が良くなる傾向があるためです。メール・MA・リターゲティング広告のいずれも、育成の起点となるコンテンツの質が結果を左右する点は共通しています。

商談化・受注の手法|インサイドセールス・SFA連携等

商談化・受注の手法は、育成したリードを実際の商談につなげ、受注に結びつけるための施策です。

インサイドセールスは、電話やオンライン商談を通じて見込み客の温度感を確認し、フィールドセールスへつなぐ役割を担います。SFA(営業支援システム)と連携させることで、商談の進捗や案件情報を可視化しやすくなり、属人化を防ぎやすくなります。テレアポも、母集団の中から見込み度の高い相手を見極める手段として依然として使われています。

この段階では、事前に見込み客がどこまで理解している状態で商談に臨むかが、成約率に影響しやすいポイントです。前提説明に商談の時間の大半を使ってしまうと、本来話すべき条件面のすり合わせに十分な時間を割けなくなってしまいます。

顧客維持の手法|カスタマーサクセス・コミュニティ等

顧客維持の手法は、受注後の顧客との関係を維持し、解約を防ぎながら関係を深めるための施策です。

カスタマーサクセスは、契約後の活用状況を継続的にフォローし、成果を実感してもらうことで解約を防ぐ役割を果たします。ユーザーコミュニティの運営は、顧客同士の情報交換の場を提供し、サービスへの愛着を育てる手法です。Xcuuでは、動画コンテンツを休眠顧客への送付や商談後のナーチャリングに活用することで、既存顧客のロイヤリティ向上につなげるケースもあります。新規獲得に比べて後回しにされがちな領域ですが、既存顧客との関係を維持できているかどうかは、中長期的な収益の安定に直結します。

動画・YouTubeマーケティングという選択肢


動画・YouTubeマーケティングという選択肢

動画・YouTubeマーケティングは、BtoBマーケティングの手法の中でも認知拡大からリード育成、商談化まで幅広いフェーズに効く手法です。上位表示されているサイトの多くはSEOやホワイトペーパーと比べて動画にほとんど触れていませんが、Xcuuが自社チャンネルで運用を実践してきた実感として、BtoB領域でも動画は検討期間を短縮し、温度感の高い商談を生む手法として機能します。

特に検討期間が長く、担当者だけでなく決裁者にも説明が必要なBtoB商材では、動画があらかじめ前提情報を伝えてくれるため、商談の質が変わりやすいと感じています。加えて、動画は一度制作すれば公開後も稼働し続ける資産になるため、広告費のように配信を止めた瞬間に成果もゼロになる、という掛け捨ての状態を避けやすい手法でもあります。この章では、BtoBで動画・YouTubeマーケティングが有効な理由と、Xcuuが実践しているKPI設計の考え方、実際の支援事例を紹介します。

BtoBで動画・YouTubeが有効な理由

BtoBで動画・YouTubeマーケティングが有効な理由は、検討関与者が多く、検討期間が長いというBtoB特有の購買プロセスにあります。

Xcuuでは、YouTube動画を「24時間365日ハタラク営業マン」と位置づけています。商談前に動画を見てもらうことで前提説明があらかじめ済んでおり、商談の場では個別の疑問や条件のすり合わせに集中できるためです。加えて、検索行動を起点に見つけてもらえるVSEO(動画のSEO)の効果も働くため、広告費をかけずに課題意識の高い層へリーチできる点も強みといえます。

動画は撮影・編集にコストがかかる一方、公開後もコンテンツが資産として残り続ける点が、単発の広告施策とは異なる特徴です。Xcuuでは、こうした特性を踏まえて「バズらせる」ことよりも、狙った見込み客に「正確に刺す」企画・構成を優先する方針で運用を設計しています。

チャンネルグロースツリーで見る動画マーケティングのKPI

チャンネルグロースツリーとは、Xcuuが動画チャンネルの成長を管理する際に使う指標整理の型で、CTR(サムネイルのクリック率)・視聴維持率・チャンネル登録率という3つの指標を、根から枝を伸ばすように積み上げてチャンネル全体の成長につなげる考え方です。

この3指標を切り離さずに追うことで、「クリックはされるが最後まで見られない」「視聴はされるが登録につながらない」といった課題の所在を特定しやすくなります。Xcuuが法人向け運用で目安にしているKPIは以下のとおりです。

指標業界平均Xcuuが目標とする水準
CTR(サムネイルのクリック率)3〜5%8%以上
視聴維持率20〜25%35%以上
チャンネル登録率0.1%0.5%以上

具体的には、CTRはサムネイルとタイトルの訴求力、視聴維持率は構成と話す内容の精度、チャンネル登録率は発信テーマの一貫性が、それぞれ影響しやすい指標です。どこか一つだけが低い場合は、原因になっている工程を特定しやすくなります。

企画段階でリサーチとして300以上の競合・ベンチマーク動画を分析するのも、この3指標を高い水準で狙える企画を組み立てるためです。KPIを分解して追える体制があるかどうかが、動画マーケティングの成果を左右します。単に「再生数が伸びた」で終わらせず、どの指標がボトルネックになっているかまで踏み込んで確認する姿勢が求められます。

事例|若年層向け人材紹介会社の月間10リード達成

事例として、若年層向け人材紹介会社の求職者向けチャンネルを紹介します。

この案件では、「ニュース解説」「転職テクニック」といった切り口で、転職を本格的に検討する前の準顕在層に向けて露出を広げました。求人情報を直接訴求するのではなく、視聴者の役に立つ情報から関係を築く設計です。その結果、支援開始から2ヶ月で月間10リードを獲得し、決定率も150%アップしました。転職市場を扱うニュース解説というテーマ設定によって、「今すぐ転職したい層」だけでなく「情報収集中の層」にも接点を広げられたことが、決定率の向上にもつながったと分析しています。

なお、外部支援を検討する際にすべての企業に動画マーケティングが向いているとは限らない点も正直にお伝えしておきます。検討期間が短く即決型の商材や、継続的な撮影・出演の負担を許容できない体制では、他の手法から着手する方が成果につながりやすいケースもあります。

自社に合ったBtoBマーケティング手法の選び方


自社に合ったBtoBマーケティング手法の選び方

BtoBマーケティング手法の選び方は、手法そのものの知名度ではなく、自社が今どの課題フェーズにいるかを起点に考えることが基本です。認知が足りないのか、リードは集まるが育成できていないのか、商談化率が低いのかによって、優先すべき手法は変わります。

ここでは、課題フェーズからの逆算方法と、内製・外注どちらで始めるべきかの判断基準を紹介します。

課題フェーズから逆算して手法を選ぶ

課題フェーズからの手法選定は、まず自社のどこにボトルネックがあるかを特定することから始まります。

課題の状態優先すべき手法
そもそも接点が少ない(認知不足)SEO・Web広告・動画/YouTube・プレスリリース
リードは集まるが数が足りないホワイトペーパー・ウェビナー・展示会
リードはあるが検討が進まないメールマーケティング・MA・動画によるナーチャリング
商談化率・受注率が低いインサイドセールス・SFA連携
受注後の解約・離脱が多いカスタマーサクセス・コミュニティ

手法を増やす前に、どのフェーズで機会損失が起きているかを数字で確認することが優先です。アクセス数はあるのにリード化しない、リードはあるのに商談化しないなど、フェーズごとの転換率を見比べると、着手すべき手法が絞り込みやすくなります。複数のフェーズで同時に課題が見つかることもありますが、その場合もすべてに一気に着手するのではなく、事業インパクトの大きいフェーズから優先順位をつけることをおすすめします。

内製と外注、どちらで始めるべきか

内製と外注のどちらで始めるべきかは、社内にどれだけ専門人材とリソースを割けるかで判断が変わります。

内製外注
メリットノウハウが社内に残る、意思決定が早い専門知見をすぐに使える、専任リソースを割かずに始められる
デメリット立ち上げに時間がかかる、専門人材の採用・育成が必要コストがかかる、社内にノウハウが残りにくい場合がある
向いているケースマーケ専任者を確保できる、中長期で内製化を目指す早期に成果を出したい、専任リソースを割けない

外注の効果が表れた例として、東証プライム上場のハウスメンテナンス業者の事例があります。既存のYouTube運用を外部に切り替えたことで、月間総再生時間が10倍、LPトラフィックが5倍に伸び、3ヶ月で初めてのコンバージョンにつながりました。

Xcuuでは、動画・YouTubeマーケティングを代行する場合も、運用して終わりではなく、成果指標や勝ちパターンをレポーティングし、将来的に内製化を検討できる状態を目指しています。外注は「丸ごと任せて終わり」ではなく、ノウハウを積み上げながら自社の体制づくりにつなげる選択肢として考えるとよいでしょう。

なお、動画編集のみを切り出して依頼したいという要望をいただくこともありますが、Xcuuはマーケティング成果へのコミットを前提とした支援会社であるため、編集単体のご依頼は原則としてお受けしていません。手法の一部だけを切り出すより、目的から逆算して支援範囲を決めることを大切にしています。

BtoBマーケティング手法に関するよくある質問


BtoBマーケティング手法に関するよくある質問

BtoBマーケティング手法に関してよく寄せられる質問を、2つ取り上げて回答します。

何から始めればいいですか?

最初に着手すべきは、自社のボトルネックが認知・リード獲得・育成・商談化・顧客維持のどのフェーズにあるかを特定することです。

理由は、フェーズを特定しないまま流行の手法に飛びついても、そもそも課題がある場所とずれてしまい、成果につながりにくいためです。たとえば商談化率が低いのに認知施策ばかり増やしても、母集団は増えても受注は増えません。まずは自社の数値を確認し、ボトルネックのあるフェーズから着手する手法を選びましょう。判断に迷う場合は、社内だけで抱え込まず、支援会社に現状の数値を見てもらいながら壁打ちするのも一つの方法です。

手法は複数組み合わせるべきですか?

BtoBマーケティングの手法は、基本的に複数組み合わせることをおすすめします。

理由は、認知からリード獲得、育成、商談化まで一つの手法だけでカバーすることは難しく、フェーズごとに得意な手法が異なるためです。実際に、SEOで接点を作りホワイトペーパーでリードを獲得し、メールとMAで育成し、動画で検討期間を短縮するといった組み合わせで成果を出している企業も見られます。すべてを同時に始める必要はないため、ボトルネックのあるフェーズから優先順位をつけて手法を追加していくとよいでしょう。手法の数を増やすほど管理の手間も増えるため、運用できる範囲を超えて広げすぎないことも意識してください。

まとめ|BtoBマーケティング手法は目的別に組み合わせて選ぼう

まとめ|BtoBマーケティング手法は目的別に組み合わせて選ぼう

BtoBマーケティング手法は、認知拡大・リード獲得・リード育成・商談化受注・顧客維持という目的別に整理すると、自社に必要な手法が見えやすくなります。手法の数に振り回されるより、まず自社のボトルネックがどのフェーズにあるかを確認することが近道です。

最後に、選び方のポイントをチェックリストとして整理します。

チェック項目確認内容
目的は明確か認知・リード獲得・育成・商談化・維持のどのフェーズを狙うか
手法は目的に合っているかフェーズに合わない手法に偏っていないか
動画・YouTubeを検討したか検討期間の長いBtoB商材で有効な選択肢として比較したか
内製・外注の判断基準は明確かリソースと専門性のどちらを優先するか整理したか

動画・YouTubeマーケティングは、上位サイトではあまり触れられていない手法ですが、検討期間の長いBtoB商材との相性は決して悪くありません。BtoBマーケティング手法を選ぶ際は、他の手法と並べて一度比較検討してみることをおすすめします。

Xcuuでは、自社もマーケティング・採用領域でYouTubeチャンネルを実践しながら、法人のお客様の支援に知見を還元しています。BtoBマーケティング手法の中で動画・YouTubeをどう位置づけるか迷う場合は、現状の課題やKPIをもとに、一度相談してみてください。

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